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工場長・中野が語る Sumideco Paper 開発秘話

きっかけはタオルメーカーからの依頼でした。

2003年4月、とあるタオルメーカーから南高梅の種を炭化させた梅炭パウダーが紙に入らないか? という依頼が入りました。梅炭を使用した商品はタオル業界でも珍しく新聞に取り上げられるほどの商品であり、弊社でも興味を持っていました。
そんな時に、依頼が来るとは夢にも思っていませんでした。

梅炭のパウダーを紙にどのように入れ込むかを、あらゆる視点・発想で実験し、繊維業界で主流であった繊維に染み込ませる『含浸』の手法を取り入れ、洗剤の霧吹きに『水・梅炭・パルプ』を混ぜ、紙に吹き付けたのが始まりです。
この手法で作成した梅炭クレープ紙第一号が、思わぬ評価を頂いたことにびっくりしました。

梅炭クレープ紙のサンプルが思わぬところに

ある日、当時の開発担当宛に弊社社長から一本の電話が入りました。その電話を取ると『君、えらいことしてくれたみたいやね』と開口一番言われました。
担当者が内容を聞き返してみると、とある銀行の支店長から電話があり『環境に配慮した紙を開発したそうですね!』と言われたそうです。

社長には報告していたのですが、本格的に開発したものでなくサンプルでの提出程度だったのですが、これが反響を呼び、本格的な開発に取り掛かるのです。

試行錯誤…

しかし、霧吹きでのサンプルでは流通に乗せる事は出来ません。そこで中野と開発担当が主力となり本格的な開発が始まりました。

まずは手抄きにて『梅炭』を混ぜて紙にしますが、均等に梅炭が混じりあいません。
試行錯誤を重ねた結果、試作で使用した霧吹きと同じ仕組みの噴霧装置を手作りで作成して、液体(梅炭と水の混合液)の濃度を決め、機械スピードと噴霧量を調整して紙の坪量に対して何%と言う感じで実機でのテストを繰り返しました。

度重なる失敗、それでも決して諦めない!

梅炭の液を造る工程で、作業着が黒くなるのは当然のこと、鼻の中まで真っ黒になります。周囲の機械も真っ黒になりました。噴霧器に炭が詰まるトラブルなど起きた時は大変でした。工場のラインを止めて全員で機械洗浄です。

そして一番の問題は、クレープ紙には出来るものの、梅炭クレープ紙を使って商品に加工したときに層間剥離の問題が浮上してきました。紙としては市場に出せないレベルのものです。この問題を解決するために、工場のメンバーをはじめ、同業社の方にも力をお借りしながら『決して諦めない』気持ちで困難に立ち向かい、全員が同じベクトルで臨みました。そしてついにその瞬間がやってきました。

みんなでつかんだ成功の瞬間

2007年10月、製造方法を根本的に見直し変更したことで、ようやく層間剥離の問題をクリアしました。この時の喜びは何事にも代えられないものでした。
現在では梅炭Ⅱクレープ紙という形になり、沢山の加工商品化に至っております。
私たちはこれからも、コストダウンや改良を重ね、環境対応商品として世界に広めていくことを使命として頑張っていきます。

山陽製紙株式会社 工場長 中野晴夫
山陽製紙株式会社 工場長
中野晴夫

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オーダーメイド
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KAMIWAZA工房
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