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名古屋の名店「大須ういろ」とフードロス削減を目指して、業界初、ういろうを抄き込んだ再生紙を1年半かけて開発

カテゴリー: お知らせ , プレスリリース 投稿日:2022.12.15
sanyoAdmin

執筆者山陽製紙

名古屋の名店「大須ういろ」とフードロス削減を目指して。
業界初、ういろうを抄き込んだ再生紙を1年半かけて開発

廃棄されていた「はしっこ」に、パッケージという新たな役割を

創業昭和3年、循環型社会を目指す紙再生サービスメーカーの山陽製紙株式会社(所在地:大阪府泉南市、代表取締役:原田六次郎)は、お菓子の製造・販売を展開する株式会社大須ういろ(所在地:愛知県名古屋市、代表取締役:村山賢祐)と連携し、ういろうを抄き込んだ再生紙「ういろペーパー」を開発しました。生産工程でカットする時に出る「はしっこ」など、どうしても出てしまう廃棄ういろうがもったいないという「大須ういろ」の思いから開発をスタートし、試行錯誤を繰り返して1年半年越しに完成したものです。まずは定番商品である「棹ういろ」の2本入・3本入の箱に用い、今後は掛け紙などにも活用の幅を広げていく予定です。

もったいないを減らしたいという思いに応えて

名古屋の人気ういろう店「大須ういろ」では、「安全安心でおいしく美しいものを」と日々ういろうづくりに向き合っています。きれいな商品に仕上げようとすると、形がよくない「はしっこ」はどうしても省かざるを得ません。これをお得な商品として販売する方法も考えられますが、作り手として美しさというクオリティを落としたくないという思いもありました。こうした廃棄問題についての悩みを聞き、ともに解決したい
と、ういろうを再生紙に抄きこみ新たな資         棹ういろ 2本入
源として活用する提案をしたことから開発
がスタートしました。

試行錯誤を重ねて完成した「ういろペーパー」


当社は食品廃棄物などを再生紙に抄き込むオーダーメイドの紙づくりを行っています。これまで、りんごやみかん、コーヒーなどをアップサイクルしてきましたが、ういろうのような粘り気のある素材は初挑戦でした。数%程度であれば難なく抄き込めたのですが、食品ロスを少しでも減らすため、20%の抄き込みが希望でした。1回目の試作では、熱を加える製紙工程で糖分が熱で溶けて固まり、うまくいきませんでした。試行錯誤の末、他の製紙会社が紙の平滑性を出すときに使う方法を思いつき、成分や配合を調整して試作した所、成功しました。実機での運転の際も不安がよぎりましたが、うまく製紙することができ、1年半がかりの紙が完成しました。


本件に関するメディアからのお問い合わせ先

山陽製紙株式会社 広報担当:武田
〒590-0526大阪府泉南市男里6-4-25
TEL:072-482-7201  FAX:03-6240-9735
メール:takeda@sanyo-paper.co.jp
HP:http://www.sanyo-paper.co.jp/
捨てず、燃やさず、めぐる紙『PELP!』:https://pelp.jp/


■「ういろペーパー」ができるまで

パルパーという大きなミキサーにパルプ(再生紙)とういろうを入れて攪拌し、繊維をばらばらにほぐします。

その繊維に水を加えて洗い、ゴミなどを除いたら、まんべんなく広げてシート状に。水分を絞り、 6 台の大きなローラー状のアイロンの間を通しながら熱で乾かします。
当初心配されたアイロンへの付着は問題なく無事に完成。
できあがった紙を広げると、きなり色の紙面の中で、透け感のあるところがういろう、粒々した点が小豆や栗などです。和紙というより洋紙のような質感に仕上がりました。
こうして生まれたのが「ういろペーパー」です。

■「こんな紙はできないか」に応えるオーダーメイドの紙づくり

「こんな素材があるのだけれど、それを紙に抄きこんで機能紙をつくれないか」、「こんな用途に使う紙を考えているのだけれど、もう少しここが何とかならないか」、「ノベルティをオリジナルでつくりたい」などのご相談に応えて、私たちの技術でオーダーメイドの紙づくりを行っています。「環境への配慮」、「処理に困る物の有効活用」、「フルオーダーメイド(一緒に創る楽しみ「モノ」から「コト」へ)」の3つを採用ポイントとしています。
また「循環型社会への貢献」を理念に、製造工程でも環境に配慮し、使用電力は「再生可能エネルギー」を利用、排水は「活性炭ろ過方式排水処理設備」を使用してきれいな水に還しています。2019年に「再エネ100宣言RE Action」に加盟し、2022 年には日本の中小企業の製紙業としては初の「SBT 認定」を受けています。

株式会社 大須ういろ概要

所在地 営業本部 〒459-8009 愛知県名古屋市緑区清水山2-1619
代表者 代表取締役 村山 賢祐
設立 昭和24年2月15日
事業内容 ういろ・ないろの製造販売他
主な取扱い商品は、蒸し羊羹、水ようかん、
焼き菓子、きしめん、みそ煮込みうどん等

山陽製紙株式会社について

経営理念
「私たちは紙創りを通してお客様と喜びを共有し、環境に配慮した循環型社会に貢献します」
一、 私たちは、希少価値のある紙をお客様と共に創ります。
一、 私たちは、お客様と共に成長発展することを喜びとします。
一、 私たちは、資源として使った地球の財産を守り、再生し、循環型社会に貢献します。

山陽製紙株式会社概要

所在地 大阪府泉南市男里六丁目4-25
代表者 代表取締役 原田六次郎
設立 創業 昭和3年3月 / 設立 昭和32年12月
事業内容 製袋用クレープ紙の製造及び製袋関連資材の販売
包装用クレープ紙の製造及び鉄鋼、電線用包装関連資材の販売
紙再生サービス PELP!、crep、SUMIDECO、オーダーメイド
電子部品用層間紙の製造及び包装関連資材の販売
他各種クレープ紙の製造及び加工品の販売
sanyoAdmin

執筆者山陽製紙